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Vespa 125 ET3 Primavera
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シリンダーを外す(2003.11/23)


ベスパ特有のオイル漏れが激しいシリンダーを外してみた。ET3では初めての体験。前にエンジンを下げた際、インマニ下あたりが一面オイルまみれ。そのままスイングアームに垂れてくる。停めて置いて床を汚すほどではないが、走ったあとで「漏れ確認」するのはツライし、ベスパの持病と思いつつも気分が悪い。

外したついでに破損しているインマニのジャバラゴムブーツと、前ページのプラグコードも交換してみようと思う。こっちはウルトラ製のクルマ用(8mm径)。4気筒の内で、1番長い4番コードがなんとか使用できそうな長さであることが確認できた。

ボクにとってはこれだけでもフルコース。気合を入れて昼前からとりかかる。


125となるとシリンダーはやはりでかいですな。まずはエンジンを下げる。
見えてきた。予想外に破損がハデ。半分以上が切れていた。


作業途中で気がついた。通常の走行ではこれほど切れるまでに至らない。こうして何度もエンジンを下げたりすると、インマニにゴムブーツの内側が着くので下方向に引っ張られる。外周のゴム部分はボディ穴側に残る。経年変化で弾力が失せたゴムは、この狭間で切れるのではなかろうか。実際、新品は較べようがないほどソフト感がある。


ヘッドガスケットがないから、漏れているのは明らかそのもの。ま このくらいは・・・ね。
ヘッドカバーを外す。こんな状態。ベスパなら別に驚かない。ET3は50sと異なり、ロングスタッドボルトだ。ヘッドカバーを外すことにより、シリンダーまでフリーになってしまう構造。これがいいんだか・・・(下のほうを参照)
シリンダーがでかいせいか、インマニの上のナットにレンチがかけにくい。ジャマ物を取り去るとインマニ外しは簡単。右が新品のブーツ。嬉しい配慮を発見。取り付けボルトの軸受けが強化されている(インマニパイプとフランジが共に溶接してある)。このためにナット位置が上に突き出てしまう。
一気にシリンダーも抜く。と書いても、単に上方に引き抜くだけだ。ピストントップのカーボンは意外と少なかった。比べ、ブロック汚れのハデさと言ったら・・・
ゴマかして塗ったリアダンパーが見えますね。


作業そのものは50sとまったく同じ手順。デキパキと順調に進んだ。シリンダーを抜くことにより、やっとプラグコードに触れらるようになる。ET3はサイドポケット内のCDI ユニットから、他の点火系コード類と一緒にプラグコードもインマニの下を潜って取り回されていた。

ちゃんと防塵カバーがしてある。イタリアらしからぬ配慮? ここからプラグコードだけを取り出したいので、CDI ユニット側で外そうと思った。弾力を失ったコード類は頑固に硬い。力を入れて引っ張ると、CDI ユニットに差し込まれている4本のコードが一気に抜けてしまうハプニング発生。

う〜む、なんていうことか・・・。冷静に見ると、ユニットにきちんと色分けが書いてあって安心。良かった。

驚いたことに50sではウルトラ製コード末端を内径に合わせ削り込んだが、ET3のは最初っから8mmが着く。そのままネジ込むだけでOK。手間がかからない。と言っても、取り回しやどうやったら楽に交換できるか・・・、知恵を考えるのに時間がかかる。


やっとシリコンコードに交換。インマニの下を這うコード類はちゃんと固定用のステーがあった。上写真のキャブ穴の前にあるコの字型がそれ。


例のゴムブーツは、インマニに取り付けあとでボディ側に差し込むのか、それともボディ側が先かで大いに迷う。ボディ側に先に取り付けてしまった・・・では、インマニが入らない可能性がある。ゴムは滑りが悪いからだ。で、インマニ側に先に取り付けてみた。

ところがなのだ。この状態ではボディの穴にうまく差し込めない。ブーツのベロをボディの穴に引っ掛けることができないのだ。あれこれ何度トライしてもダメだった。マイナスドライバーで少しづつ押し込んでいく。半分ぐらい成功すると、なにかにキッカケでまだ外れ振り出しに戻る。

こんな時にET3のロングスタッドボルトは、ジャマなことこのうえない。

いいかげんイヤになったところで案を錬り、シリコンスプレーで潤滑。コマのように回してあげてやっと成功した。こんなことに精魂使い切ってしまう。シリンダー側の清掃やら、やることは山とある。病みあがりなので、今日はこれで終了。

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