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Vespa 125 ET3 Primavera
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シリンダーを組む(2003.11/24)


朝起きると足腰が痛かった。歳はとりたくないですね。と言うより、作業対象が全部膝から下。中腰や寝転んで行うことばかり。狂気的な 独創的なメカニズムのためだ。

シリンダー外しの続き。前日の作業は、キャブ/タンク/マフラー/タイヤを外してエンジンを下げた。シリンダーは抜いてある。プラグコード交換済、インマニのブーツも無事装着。順調・・・。今日は外したシリンダー類の清掃、組んで完成させる予定。

前ページで書いたとおり、50sと異なってET3のインマニナットは非常にやりにくい。特に上のナットはレンチを振り回すクリアランスがなかった。だから、シリンダーを組む前にインマニ側を先に取り付けてしまったほうがクリアランスが生まれて良い。

しかし、こうしてしまったら、今度はシリンダーがボディに干渉して組めなくなる。ロングスタッドボルトのためだ。事前の組テストで判明。要するに、インマニを組んでしまうとエンジンを下げる角度が少なくなってしまう。おかしな設計だと怨む 愉しむしかない。

結局は、清掃したピストンとシリンダーライナーに2ストオイルを塗り、シリンダー側を先に組んだ。今回のハイライトだろう。ピストンリングを指で押さえつつ、シリンダーを挿入。絶対にミスは許されないのだ。パーフェクトでなくてはならない。

ピストンリングは2本もある。共に合い口位置が異なる。上側のリング合い口は視認できない。たぶんここ・・・、カンが頼り。リングを折ってしまったり、クランク室に異物を落としたりしたら、一大事だ。この段階でツメの中は真っ黒。今夜のシャンプーは決定(手の汚れを落とすにはこれが1番ベストだそうだ)。

エンジンを1番下まで下げたのにかかわらず、シリンダーがスムーズに入らなかった。やっぱり・・・。スタッドボルトとホイールハウスに当たっている。邪魔なリアダンパーを外す。シリンダーを左に持ち、フライホイール側よりマフラー側へ回して知恵の輪のようにして(やっと)挿入。シリンダーのベースパッキンは、アルミ製のが入手できたので液状ガスケット(トヨタ・ブラック)を初めて塗って組む。

さてさて、次の問題がインマニ。上のナットはまったくレンチがかからず、止むえずSSTを作ることにする。


安物レンチをグラインダーで角を落として自作。これでもナットは回って
も1mmしか締られない。


やっとベスパのエンジンらしくなってきた。クーリングフードを装着。これもクリアランスがない。ややジャッキアップしてあるエンジンを再度下げる。ところが・・・

ん? ありゃ・・・、なんとインマニに着いたまま、ゴムブーツがボディ穴より外れてしまったではないか・・・。せっかく苦労して入れたのに。さあ、困った。元々狭い空間にクーリングフードを着けたことでさらに手を入れる隙間がない。こ こんな事になるとは・・・。一応はマイナスドライバーでコジって入れても、とーぜんNG。ここに来て、もう振り出しには戻れない。

で、最初っからそうすれば良かった「ブーツ先案」をトライ。と言っても、すでにインマニに差し込まれたブーツを外すことさえ一苦労だ。ブーツをボディ穴に入れておいてから、エンジンを上げることにより、自然力でインマニが挿入できそうだ。ん、これは成功。交換予定の方は、こうするとOK。インマニに先に入れてはいけません。1時間は無駄になります。

次にまたも問題発生。こんどはタイヤが装着できないときた。ホイールのドラムカバーとET3だけのEXパイプに当たってしまう。タイヤの空気を抜いてみた。こんなことではタイヤ幅に変化がでない。またもエンジンを下げる。こんなことに緊張する自分が情けなくなる。やっと装着。ET3はパンクしたら泣く以外になさそう。結局、ボディを倒して行う交換方法しか残らない気がする。

ET3だけ何故ロングスタッドボルトを使用しているんだろうか? このためにシリンダーは挿入しにくいし(その逆も)、何をやっても邪魔になる。スタッドボルトに固定ナットを入れるもの冷却フィンが高すぎる。指先にグリスを塗って1個づつワッシャーを落とし、ソケットにも同様な手順でナットをカマせた。完成だ。

そんだこんだで悪戯に時間だけがかかってしまった。作業を確実に行うには、エンジン自体をボディから切り離して行ったほうが良い。次からはこうしよう。次回はシフトワイヤー類を交換してみようと思う。まだまだ愉しみがいっぱい・・・


メンテとはほとんで関係ない事でやたらと時間がかかってしまったが、
気分的にすっきり。お正月メニューがここでできた。
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